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2010年12月

2010年12月21日 (火)

【ICT業界向け講演】クラウドサービスの国際展開に向けた方向性とその戦略

 バックデートで、昨年末(2010年12月下旬)に行われた講演に関することを、備忘を兼ねメモしておきます。
 ご関係者の皆様、当日は貴重な機会にお招きくださり、有り難うございました。(^-^)

=====≪quote≫
■クラウドコンピューティング・国際戦略委員会
 平成22年度 第2回 委員会

日時 :平成22年12月21日(火)13:30~15:30
場所 :ゆうぽうと 紅梅(6階)

議事次第

1.開会挨拶 :特定非営利活動法人ASPIC(ASP・SaaS・クラウド コンソーシアム) 会長
2.委員長挨拶 :エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 取締役 経営企画部長
3.来賓挨拶 :総務省
4.講演
  株式会社日本総研 理事・主席研究員 新保 豊 様
  「日本のクラウドサービスの国際展開に向けた方向性とその戦略示唆」
  ~再考ODA戦略との連動の必要性~
5.当委員会WG検討状況について(中間報告)
6.質疑応答
7.閉会
=====≪unquote≫


 当日の私の資料の抜粋を、貼っておきます。

=====≪quote≫
■「日本のクラウドサービスの国際展開に向けた方向性とその戦略示唆」
 ~再考ODA戦略との連動の必要性~

【目的】
 日本のクラウド事業者の国際競争力向上・海外展開促進に向けた各種施策検討・政策提言を行う

【1】ODA戦略の再考

●ODAの歴史と意味合いの変容
≪参考≫主要海外機関の概要(ADB、IMF、World Bank)
≪参考≫円借款:JICAおよびJBICの概要
* 「国際協力」を超えて「国際展開」(ビジネス)とするには、もはや外務省や財務省管轄の資金を戦略的に活用することが求められる
≪参考≫日本の国際収支変遷(多額貿易黒字・所得黒字+適度な資本収支赤字)

●途上国援助とODAのあるべき姿

●戦略的ODAを考える

【2】グローバリズムを知り備える

●「SCPパラダイム」で考える
* 「CSPパラダイム」がグローバル市場のパラダイム
(注)「C⇒S⇒Pパラダイム」(シカゴ学派)
 「C](企業のグローバルベースの戦略と行動)が、各国の「S」(市場構造など)を支配し、「P」を最大化。
 ← 米欧の多国籍企業、“リーマン・ショック”前の投資銀行やファンドなど。
 ← 新古典派(ミクロ経済学のマクロへの適用)のアプローチ。
≪参考≫“政治覇権国・金融帝国”化とグローバル構造下における投資と消費のメカニズム
≪参考≫2009年_世界の巨大銀行(25行)の2009年の総資産
≪参考≫世界の主なタックスヘイブンと誤差脱漏
* 「誤差脱漏」と「貿易収支額」との対比(2009年)
 ⇒タックスヘイブンなどへの流出入と推定される
 - 米国     :同赤字の3倍
 - 日本     :同黒字の0.5倍
 - フィンランド :同4.5倍
「国際収支」=A+B+C+D=0
 A:経常収支(貿易収支など) B:資本収支(対外投資など)
 C:外貨準備高          D:誤差脱漏

【3】アジア新興国市場の概観

●新興国を育て刈り取る
* G20(G8除く)の存在感は高まりつつあり、G8は外需に期待(投資によるリターンor収奪)
* G8ないしG2(米中)を、政治経済的に牽制する動きとなろう
* 他方、G8の成長限界という信仰は本当か?
 ⇒実際は正しい総需要政策を採ればG8内需は喚起可
* 特にデフレギャップ膨大(300兆円超)の日本経済の内需潜在性は先進国で最大
≪参考≫真のデフレギャップ規模は膨大
≪参考≫デフレギャップ(真の財源)利用した経済対策と劇的な効果
≪参考≫ICT産業が採るべき未来の発展パターンと「飛躍の10年」
≪参考≫名目GDP成長率とその寄与度
* 「NX(純輸出)」の寄与(相対値)は小さく、絶対額もGDP比で1~3%
≪参考≫強小国は貿易依存度大、大国は一定の内需成長と外需追求
* G7と比べた各経済グループの存在感
* 主な次期ターゲット国(アジア+アフリカ)
≪参考≫中国人民元および韓国ウォンの為替レート推移

●国際収支の発展段階説
* インドの国際収支(多額貿易赤字とODA+IT系サービス黒字)
* インドネシア国際収支変遷(多額貿易黒字と少額のODA・FDI)
* ベトナム国際収支(多額貿易赤字・ODAと多額FDI・短期借入)
≪参考≫韓国の国際収支変遷に見る韓国経済の危うい現状
≪参考≫国家戦略的研究開発を進める場合の戦略の共有

【4】クラウドサービス事業の国際展開

●グローバル市場とクラウドサービスの通説
【2010年12月の外資IT系企業(多国籍企業)の日本法人トップ】
* 日本企業は海外に目を転じ、新たな需要に対応していく必要

(注)日本経済の内需の膨大な潜在性を知らない発言 ⇒本当か?
* それには自らを筋肉質な体質に変え、グローバルで適用するビジネスのやり方、経営のあり方に改めていかねばならない
(注)本当か?
 - “筋トレ”だけでは勝てない。多国籍企業の言いなりになる必要はない。
 - “CSPパラダイム”(多国籍企業の手口)を知り、“SCPパラダイム”
   (特に 相手国の構造)の研究は必須
* 世界的な競争力をもう1度取り戻すためには、独自のやり方に固執するのではなく、グローバルで適用するコミュニケーション基盤、情報共有基盤の整備が不可欠
(注)本当か?
 - 日本企業は、国際収支面で、昔も今も世界トップ級の競争力を保持(最近ではむしろ増加傾向)。
 - 多国籍企業が用意する受け皿(基盤)に全面依存するのでは、競争優位獲得は難

●サプライサイド方策が有効であるかどうかは経済状況に拠る
* 国際展開には、経済成長を促す「インフラ整備」に連動させることが重要
* 「経済成長」←「民間投資」+「政府支出」(投資+消費)+純輸出+消費
≪参考≫新古典派(ネオクラシカル)の経済成長モデルは特殊
* ミスリードさせる「新古典派の経済成長の定式」:
 g(経済成長率)=s(貯蓄率)/v(資本係数)+n(労働人口増加率)+t(技術進歩)

* 経済成長率を大きくするには・・・・
 - s(貯蓄率)を大きくする
  ⇒高齢化に伴い小さくなるので、海外からの資金流入を促す
 - v(資本係数)を小さくする
  ⇒企業リストラと公的部門の合理化(規制緩和による競争促進と小さな政府の実現)
 - n(労働人口増加率)を大きくする   
  ⇒労働人口を確保するため大量の移民を受け入れろ
 - t(技術進歩)を促進する
  ⇒供給サイドの試み(デフレ不況下では二の次)
* しかし、実際は極めて特殊なケースでしか有効でない
* 政府の需要創出政策が必要
 - g(経済成長率) ←I(民間投資)+G(政府支出〔投資と消費〕)+NX(純輸出)+C(消費)
 - g ← 乗数値×(I+G+NX)               
 - Cは、「Y(所得)≒g」の従属関数ゆえ
【誤った政策】デフレ不況下: ROIが見込めないためNX重視 ⇒経常黒字大で円高に
【正しい政策】デフレ不況下: 当面G増やし(成長すれば税収増え債務率減)、適度なNXに

●クラウドサービスの海外動向とマクロ経済面での見通し
* “リーマン・ショック”後の余波冷めやらぬ欧米よりも(に加えて)、新興国の内需拡大に歩調を合わせることも視野に
 - 欧米    ⇒置き換え需要は大   
 - 新興国    ⇒成長率高いが規模はまだそう大きくない

●クラウドビジネスの階層別国際展開時のポイント
* 技術優位性のみでは勝負できない
* 単年度の収益性追求のみでは、現地顧客(政府や企業)のニーズを満たせない

●国際展開時のグリーン化とパートナー連携の核心部分
* 「グリーン化」は、“CSPパラダイム”に基づく多国籍企業らの高等戦略
* 日本企業 ⇒その手口を熟知した上で、土俵を変える戦い方(矛と盾)の備え要
≪参考≫非科学的な国連組織IPCC報告書の成果は政治家の手に
≪参考≫Climategate事件:地球規模の“Much Ado about Nothing”
* 2009年11月17日、英イースト・アングリア大学(UEA)の気候研究ユニット(CRU:Climate Research Unit)がクラッキングされ、地球温暖化研究に関連した電子メールと文書が公開

●日本政府および企業の新興国への進出アクションイメージ
* 成功事例(スモールスタート)を積み上げるための民間主導の「外需獲得基盤」づくり
* 広域経済圏向け「J-SIBA」の構想案
* 広域経済圏をターゲットとする「J-SIBA」組織のイメージ
* 広域経済圏をターゲットとする「J-SIBA」を通じたアクションステップ

●結論
①ODAに求められる昨今の意義と国益
 ⇒untiedからtied(短期)、豊かにし豊かになる(中長期)
  =付加価値(利益+地元含む人件費や賃借料等)向上≠「太らせて刈り取る」 
②グローバリズムの何たるかを知り備える
 ⇒CSPパラダイムの手口・遺伝子(短期的利益志向の株主資本主義)、
  世界の力の序列:政府<多国籍企業<金融機関
③外需の規模(絶対額)と構造や地域研究の不備
 ⇒巨大な内需潜在性+正しい経済政策でGDP成長 ⇒一定の外需獲得
④「インフラ+ICT」の真の相互便益享受
「ICT」例
 ⇒「クラウドとストリーミング」(安価な基盤)+「サービスの独自性」(日本ブランド育成・強化)
 ⇒外需獲得のための一元的発想と同組織の不備への対策
* 民間主導「P-EMA」(外需獲得基盤づくりPJ)によるトライアル 
 ⇒All-JAPANの「J-SIBA」(日本社会インフラビジネス・エイジェンシー)等の組織対応
* 戦略的「Public(相手国+日本政府)・Private(日本)・Partnership」
 ⇒相手国の鉱山資源や農作物等 ⇔ 日本の技術とマネー等
(注)
- 「P-EMA」:Project foundation for External Market Acquisition(外需獲得基盤構築づくりプロジェクト、JRI造語)、
- 「J-SIBA」:Japan Social Infrastructure Business Agency(日本社会インフラビジネス・エイジェンシー、JRI造語)。

=====≪unquote≫

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2010年12月16日 (木)

【講演】グローバル時代にあってのマクロ経済(内需喚起)浮揚策

 バックデートで、昨年(2010年12月16日)に名古屋で行われた講演に関するメモを貼っておきます。
 ご関係者の皆様、当日は忘れがたいおもてなしを本当に有り難うございました。(^-^)
 お蔭様で、貴重な機会をもつことができました。

=====≪quote≫
■(社)科学技術と経済の会 名古屋支部 講演会

1.開催日時: 2010年12月16日(木) 13時30分~15時30分
2.講演場所: ローズコートホテル 4Fローズルーム
  (名古屋市中区大須4-9-60 TEL:052-269-1811)
3.聴講対象者: 当会の法人会員及び個人会員 約60名~70名
4.事務担当者: (略)

◆名古屋支部の役員:
【支部長】リンナイ(株)取締役会長
【幹事】東海旅客鉄道(株)総合技術本部技術開発部 担当部長
【幹事】経済産業省 中部経済産業局 地域経済部長
【幹事】国土交通省 中部地方整備局 企画部長
【幹事】中部電力(株)設備総合計画グループ部長
【幹事】総務省 東海総合通信局 情報通信部長
【幹事】西日本電信電話(株)東海事業本部 設備部長

(注)ご迷惑がかからぬよう、個人名は伏せています。

●講演タイトル:
 日本経済を浮揚し国際競争力をも強化する処方箋案

 ~財政と金融の両政策面およびグローバル経済での正しい理解なしには日本経済は浮沈~
◆講師: 新保豊氏 (株)日本総合研究所 理事・主席研究員
=====≪unquote≫

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2010年12月11日 (土)

【社内マクロ経済勉強会】中央政府と地方政府の役割・機能の違い

 昨日のblog内容に関する、別の大事なポイントを、備忘録として記しておきたいと思います。

=====≪quote≫
> 大学で##市の地方財政を研究した際に、
> ####大震災によってできた巨額の債権を圧縮していくためには「徹底した倹約」が
> 必要と考え、震災後、箱モノ行政をしている##市に違和感を感じておりました。
(略)
> ##市も浪費しているのではなく、今後の経済成長を目指した対策をしてい
> るのかもしれないと考えられるようになりました。

⇒ そうだと思います。

 ただ中央政府と地方政府の、特に財源調達手段には、次のような決定的な違いがあると思います。
 やや小難しいと感じられるでしょうが、引き続き勉強していきましょう。

* 中央政府 ⇒中央銀行を事実上傘下において、あるいは自らが通貨発行ができる(この場合、負債ではなく純資産という形の無から有を創ることが可能)、中央政府の財政・金融政策という機能を付与されている(国民から託されている)ということです。

* 地方政府 ⇒中央政府から配分された財源の中でやりくりをせねばならない、あるいは地方債を売ることで資本市場からしか資金を独自に調達できないこと(この場合、経済におけるお金の移動だけで新規にお金が創られた訳ではありません)、だろうと思います。
=====≪unquote≫

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2010年12月10日 (金)

【社内外の勉強会】「財政赤字」の本質⇒「私悪すなわち公益」

 この2週間ほどは珍しく、とても忙しくなり、当blogの更新も怠っていました。下述のこと以外に、年内には幾つかアップしたいと思います。
 今回は、社内勉強会でのeメールやり取りに関するもの(備忘録)です。

=====≪quote≫
PS1:
 別の外部向けの「有志国際マクロ経済勉強会」というのも、この夏頃から定期的に実施しています。
 この朝のマクロ経済勉強会とほぼ同じ内容のことを行っています。
 昨日は、主に「“リーマン・ショック”前後のグローバル金融の動きを踏まえた、今後の世界はどうなっていくのか」といった内容の前半を行いました。
 出席者は、平均40歳代の企業の社長さんを主に、会計士、証券マン、政治家らの皆さんです。
 経験豊富ということもあって、様々な反応があり、私もよい勉強になっています。

PS2:
 当社の次回の勉強会では、主に「財政赤字の意味」などについて、前回の続きを勉強したいと思います。
 よく勘違いするのが、国家(政府)の財政を家計のそれと対比して、その破綻状況を説明するやり方があります。

 財務官僚などが好むアプローチです。例えば、Oさんという元大蔵官僚エコノミストは、この8月に『2020年、日本が破綻する日 危機脱却の再生プラン』なる本を出しています。いわゆる破綻本です。その他元大蔵官僚で早大教授の有名なNさんなどいろいろいます。Nさんの近著も読みましたが、大きな勘違いをしていると思われます。近くこのblogでも、そのポイントを取り上げたいと思います。

 そのOさんの本のことは、上記の外部勉強会で、ある社長さんにより知らされた本です。

 先日の地方出張の際の、この本の半分ほどまで読んだ時点の感想ですが、まだ36歳のOさんには、経済思想史の中で画期的出来事とされる、1889年のホブソン(英国の経済学者)&マムマリー(英国の実業家・登山家)による『産業の生理学』が示している、あるいは古くはマンデヴィル(オランダ生まれのイギリスの精神科医で思想家)による、1705年に出た有名な『蜂の寓話』で示されている、「私悪すなわち公益」という経済の核心部分についてを知らないのだろうな、と感じました。

 つまり、不況(デフレ)下にあっては、「倹約・節約一点張りの過小消費ではなく、あたかも私益の赴くままの半ば悪徳的な行動・振る舞い“私悪”が、経済成長即ち社会の富・付加価値たる“公益”を生む」ということなのです。

 もちろん現代にあっては、地球環境負荷低減という前提に立脚した、分相応の持続的成長を目指すことが大事だと考えています。ただ、突き詰めれば経済の本質は、18世紀のバーナード・マンデヴィル、19世紀のホブソン&マムマリー、そして20世紀のケインズの洞察により示されていると思います。

 Oさんは、とある大学の准教授をしているようですので、その本を読みながら、教わる学生は気の毒だなぁと感じました。同じ財務官僚出身であっても、Nさんの近著の方がOさんのそれよりも、遥かに経験豊富ということもあって、なるほどと思わせることも少なからずありました。全て反論できますが・・・。
 Oさんのものから学ぶべきものは皆無に近いのですが、官僚エコノミストの典型的な思考パターンが読み取れて、それはそれで大変勉強になっています。この本のことも、当blogで取り上げることができるかも知れません。

 日本人は石田梅岩流の「倹約は美徳」という気質を伝統的にもっていますが、こと経済学では、「徹底した倹約≒貯蓄過多」は、却って経済を縮小させるのです。このパラドックスのようなことが、実は特にデフレ経済下にあっては真髄なのです。ケインズも『一般理論』23章で、この重要性について強調しています。

 財務省の言うような、プライマリー・バランス(財政赤字のうち利払い分を除いた均衡)や、債務(借金)の返済ばかりを考えていると経済は浮揚しないのです。
 債務返済のこと(例:債務残高)は、経済成長の「結果」であって、それを「目的」(大蔵・財務省や主流派経済学エコノミストの見方)としてはならないのです。
 前者が達成できれば、自ずと後者(債務率)は減少しますので、気にしなくてよいのです。

 また見方を変えれば、その国の「債務残高」とは、その国が「借金をできる能力・余裕力」の証なのです。その余裕力の残りがどの当たりにあるかを見る明瞭な指標は「悪性インフレ率」、即ち、経済成長させるに必要なマネー供給量と通貨の価値そのものを示すバロメーターです。悪性になれば政策金利を上げればよいので、それをコントロールすることは難しいことではありません。

 従って、債務残高そのものや、そのGDP比(債務率)などは、参考指標とみればよい類のものです。財務省やIMFなどが、この指標を問題視する際、その背景には必ずといって、増税か(財務省)、あるいは自らの組織の管理下・影響下に置きたいか(IMF)、といった類の国民経済の発展とは筋違いの、むしろ経済をより低迷・固定化させてしまうような思惑があるはずです。

 以上のことは、普段私たちの多くが、家計や企業の立場でしか物事を理解できないため、なかなかすっと入って来ない部分だろうと思います。
 しかしながら、この当たりのことを理解できるかどうかが、1971年のドル・金の兌換停止を前提としてできた、今の管理通貨制度下での経済を考察する際のポイントとなります。

 上記の政治家は、財政も自身の専門としているため、当初はこのような考え方がなかなか受入れられなかったようですが、その勉強会でカバーする財政以外の、より広範な内容を理解する中で、「ここのところ急速に共感を覚えるようになりました。できればシンクタンクと協働したいですね。例えば、一緒に特別会計にメスを入れたいなぁ。」などと、昨日おっしゃって頂くまで理解が進んだのかな?と勝手に感じました。(^-^)
=====≪unquote≫

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2010年12月 3日 (金)

【環境エネルギー】エネルギー分野研究開発における国家戦略(私案)

 昨年(2010年)12月3日(金)に、オフィスの近くで、「ネットワーク型最先端エネルギー環境研究開発ワークショップ」なるものが催されました。
 私も、主催者側のあるお知り合い(産官学勉強会の仲間)からお声がかかり、次のようなテーマで話をしました。そのタイトル・レベルのみ抜粋して、下に示します。

 様々な話(プレゼンテーション)に加え、それらに対する質疑応答を通じ、大変勉強になりました。
 主催者、ご関係者の皆々様、当日は有り難うございました。(^-^)

=====≪quote≫
■エネルギー分野研究開発における国家戦略の明確化と共有化の方策
 ~グローバル戦略の潮流を踏まえた示唆~

●真の国益

●欧米のグローバル戦略
≪参考≫“政治覇権国・金融帝国”化とグローバル構造下における投資と消費のメカニズム
≪参考≫日本および米国のマネー流動性(信用創造量)による共演
≪参考≫日銀窓口指導とカルテルの効果
≪参考≫グローバリズム(ルール変更)とデフレ不況で“お買い得”状態に
≪参考≫研究開発の成果が“お買い得”の状況に
≪参考≫「グローバル・トップワン」が本当に必要か?
≪参考≫「構造改革」後の韓国主要銀行の外国人持株比率
≪参考≫韓国の国際収支(資金の流れ)に見る韓国経済の危うい現状

●CSPパラダイムがグローバル市場のパラダイム
≪参考≫『年次改革要望書』に見るオバマ政権の意志

●しっかりとした「国家のビジョン」と研究開発の目的
≪参考≫米国におけるエネルギー消費の推移(計画)

●世界の経済ルールを実質的に決めてきているもの
≪参考≫「グローバリズム」を一筆書きすると・・・
≪参考≫「CHANGE]された?オバマ政権の主要閣僚・顧問らの顔ぶれ
≪参考≫新たな時代の幕開け・・・

●国家の研究開発資金の配分問題と財源問題の誤解
≪参考≫主要国GDP比較に見る日本の経済成長の低迷さは異様
≪参考≫世界のGDPに占める日本の存在感
≪参考≫真のデフレギャップ規模は膨大
≪参考≫【第1の財源調達法:国債発行】政府支出の大きさ・伸びの意味
≪参考≫債務残高の対GDP比による国際比較の誤解
≪参考≫国債利回りが低い=国債の価値が高い
≪参考≫日本国のバランスシートにみる“国民の借金”?
≪参考≫日本国の国富は膨大であり世界最大の債権国
≪参考≫「税収のGDP弾性値>1」ゆえ経済成長させれば債務率は減少
≪参考≫【第2の財源調達法:日銀の国債直接引受】国庫納付金を通じた実質的な無利子国債発行
≪参考≫【第3の財源調達法:シニョリッジ】政府の通貨発行特権
≪参考≫デフレギャップ(真の財源)利用した経済対策と劇的な効果
≪参考≫内需喚起のための投資先の例
≪参考≫考えられる新規投資先 
 ⇒ 日本国内や近隣国における需要創造(需要減の世界経済を牽引する)
* 道路、橋やその他インフラの大規模改修(1964年の東京オリンピック時に作られた多くのインフラが寿命を迎えつつある)耐震構造の学校や病院の建設、環境負荷低減のための各種開発
* 大深度地下鉄の建設、大規模郊外型居住地区の開発、農業インフラの改善
 (特に居住地区の開発は、家具や耐久消費財の消費拡大につながる)
* 日本海側のメタンハイドレート採掘  ⇒IGCC(複合発電)、ガスコンバインサイクルなど
 (炭酸ガスが、地球温暖化の原因?)
* 世界第6位のEEZにおける海洋資源開発、水質改善等の環境技術開発、宇宙開発

●外交も経済交流と一体不可分の様相を考える
≪参考≫欧米の外交と経済交流【1】:
 ポール・コリアー(オックスフォード大教授)「“最底辺の10億人”優先を(市場アクセス改善)」(2008年3月10日、日経新聞「経済教室」)
≪参考≫欧米の外交と経済交流【2】:
 C.K.プラハラッド(ミシガン大学スティーブンM.ロス・スクール・オブ・ビジネス教授)他「BOP市場を開発する企業とNGOの共創モデル」(2008年1月、ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レビュー)

●国家戦略的研究開発を進める場合の戦略の共有
* 国研・国立大の独法化と構造改革 ⇒国研・国立大の復活・再興
* 民間企業の中研の廃止・縮小とデフレ経済 ⇒企業中研の復活・再興
* 日本再興案 :ALL-JAPAN戦略研究開発機構(NPOやNGO含む)+10%の自由・アングラ研究
 ≪役割≫
  - 投資先の選定(中期:応用研究、長期:基礎研究)
  - 予算配分   - 成果管理とその還元etc.
* (内需) 年300兆円の消費、年50兆円の投資で3年後プラス年120兆円
 ⇒「投資・総需要管理庁」の新設
 ≪役割≫「インフレは全ての怪我を治す」〔フローデル〕
  -  GDPギャップの管理  - 投資規模の管理  - 悪性インフレの回避
* (外需) 輸出規模で70兆円(~対GDP比15%)
 ⇒「日本グローバル投資機関」の新設
 ≪投資先の例≫
  - JICAの「STEP」相当分野とすべく、日本の独自性があり、
   高付加価値で勝負できるもの(事実上のtied案件化)
  - 「地域研究」の本格的強化
  - ジャパンマネーで、「日本企業+相手国企業等」
   が共に利するパターンの追求
* 民間の知恵
 ≪役割≫
  - グローバル・マクロ経済学
  - 金融・財政政策
  - グローバル地域研究
  - 多国籍企業の行動研究etc.
≪ステップ1≫ 3年以内の前提(“12才”からの脱却)
  - 新規財源の確保
  - 経済的独立(基軸通貨国へのファイナンス再考)
≪ステップ2≫ 3年後以降の前提(“45才”に近づく)
  - 政治・軍事的な独立(∵基軸通貨国の経済的衰退)
  - メンタル面(価値観など含む)での独立
  - エネルギー開発、軍事・宇宙開発なども本格化

(注)「近代文明の尺度で測れば我々は45才の成熟した人間であるのに比べ、日本人は12才といったところ(like a boy of twelve)」
  ・・・マッカーサーによる米国上院聴聞会での1951年の発言
=====≪unquote≫

 当日のプログラムの抜粋をここに貼っておきます。
 なお、お名前(固有名詞)は伏せて置きます。

=====≪quote≫
「ネットワーク型最先端エネルギー環境研究開発ワークショップ」プログラム

1. 主催 :独立行政法人 科学技術振興機構 研究開発戦略センター
2. 開催日時 :2010年12月3日(金)
3. 開催場所 :東京都千代田区二番町

4. プログラム:

* 挨拶・趣旨説明 :H・Y氏 独立行政法人 科学技術振興機構CRDSセンター長(元東大総長)

* 基調講演 :『我が国におけるエネルギー分野研究開発の戦略性強化について』 
 Y・K氏 太陽光発電技術研究組合 理事長(三洋電機前社長)

* 日本のエネルギー分野研究開発の現状と課題・問題提起
 N・M氏 CRDSフェロー

* セッションⅠ:『エネルギー分野研究開発における国家戦略の明確化と共有化の方策』
 K・Y氏 東京大学総長室顧問/JST低炭素社会戦略センター副センター長
 S・K氏 東京大学教授(元・三菱重工業株式会社)
 新保豊 ㈱日本総合研究所理事

* セッションⅡ:『再生可能エネルギー分野研究開発における公的資金運用と人材育成の抜本的改善策』
 H・K氏 トヨタ自動車㈱技術企画統括部 主幹
 T・K氏 ㈱東芝 電力・社会システム技術開発センター 部長
 H・S氏 筑波大学大学院 数理物質科学研究科教授 物性・分子専攻長

* セッションⅢ:『再生可能エネルギー分野における国家戦略研究拠点の現状と課題』
 J・S氏 (独)物質・材料研究機構 理事
 M・W氏 (独)産業技術総合研究所 TIA推進部部長
 Y・M氏 九州大学 理事・副学長

* セッションⅣ:『総合討論』
 モデレータ :Y・K氏(太陽光発電技術研究組合 理事長)
 発表者 :上記講演者
 主催者代表 :N・K氏(CRDS上席フェロー)、N・T氏(CRDS上席フェロー)
 総合討論参加者 :大学・企業・政府関係者、CRDSフェロー

* まとめ・閉会挨拶 :N・K氏(CRDS上席フェロー)

* 交流会
=====≪unquote≫

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