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2010年1月18日 (月)

【講演】JEITA(大阪支部):日本経済とICT産業を浮揚させる方策

 本日は2009年2月10日(水)です。
 2009年1月18日(月)に、社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA: Japan Electronics and Information Technology Industries Association)から招かれ、大阪で「日本経済とICT産業を浮揚させる方策」と題する講演を行いましたので、バックデートにより備忘録として、概要をアップしておきたいと思います。

 JEITAさんからは、東京でもおよそ似たような場を少し前にもったことがあります。

 下述の各項目はこれまでのように、ほぼ同じようなものが並んでいると思いますが、今回は、「リーマン・ショック」以降のグローバル経済・金融状況を踏まえ、データなども極力新たなものにリフレッシュ致しました。

 また、多少時間の余裕もありましたので、≪付属≫として、「地球温暖化問題の核心」につきましても、簡単にレクチャー差し上げました。何となれば、産業界の皆さんは、この問題についての知見が殆ど無く、海外のロジック・打ち手により、なすがままにされ、結果、自らの産業界の競争力を大きく減じている実態があるからです。

 当日はJEITAさんの21年目の記念すべき会合のようでした。1990年頃に当会合が開催された模様です。なお当日のことにつきましては、私は後日知ったのですが、『電波新聞』でも紹介されていたようです(未確認)。

 村田製作所、加美電子、ホシデンなどの会員企業の社長さん、その他シャープ、パナソニック、ローム、アルプス電気、京セラ、太陽誘電、東芝、日立製作所、三菱電機、TDKなど、約60名ほどの皆さんがお集まりになりました。

 講演後、懇親会が催され、グラス片手に、より突っ込んだ話も皆さんとすることができました。

 その皆さんの中には、「このような話は初めて聞きました。まったく目からウロコでした。」、また「この話が本当であれば、私たちは大きな勘違いをしていました。」とか、「もっと長い時間をかけ、じっくり聞きたいものです。」といった類の感想がありました。

 この種の感想は、ここ2年間ほど、産業界、霞が関官僚のみなさん向けにお話しした際、あるいは大学院のビジネススクールなどでレクチャーした際に、手前味噌ながら、ほぼ共通的に必ずといってもよいぐらい出てくるものです。
 こう書いているのは、このことを私が自慢したいのではなく、問題の核心を日本の産業界も、よく研究する必要があるのではないか、ということなのです。核心をはずした観点で、「国際競争力をつけよう」などと息巻いても、所詮それは無理なのです。

 こうした機会は、私にとっても、直接的な産業界の皆さんの反応を体感でき、大変貴重な場です。そのことを毎回しみじみ想うのであります。


=====≪quote≫

■■■日本経済とICT産業を浮揚させる方策(現下の金融危機問題を解きながら)

≪要旨≫

 これまでの政権が財政出動(ケインズ政策)を何度となく実施し、また、市場機能を重視し民営化・自由競争・規制緩和などの構造改革(新古典派・シカゴ派)などを、官民挙げて懸命にわが国は行ってきたにもかかわらず、先進国で唯一、なぜ日本経済は一向に浮揚・成長しないのか(15年超もデフレが続くのでしょうか)。
 そうこうしている内に未曾有の金融危機・金融恐慌が、世界経済を覆いつくそうとしています。日本経済はこれからどうなるのか、基幹産業はどうなってしまうのでしょうか。また、米国(一極覇権型)から中国などの新興国(BRICs、VISTA、NEXT11)への(政治)経済覇権が急速に移行(多極覇権型)していくのでしょうか。
 経済が浮揚しない真の理由・原因とは何か。そして、その解決策または抜本的な奥の手(財源問題含む)はあるのか。
 グローバル経営(欧米やBRICsなどの国々の多国籍企業や政府の取り組み)を主軸に、私の日頃のリサーチ・コンサルティングの仕事や、国への政策提言活動などを踏まえ、現下の金融危機問題を解きながら、こうした重要な事項(日本経済とICT産業を浮揚させる方策)について考えてみたいと思います。

■■■講演内容の構成

【1】情報通信業界を取り巻くマクロ経済環境の現状

■グローバル化を通じた“勝ち組・負け組”も金融危機後は総崩れ
▼金融危機後の主要電機メーカーの円高の影響が利益を吹き飛ばす
▼金融危機後の主要電機各社リストラ計画により日本経済のデフレギャップがさらに増大
▼日中貿易額は毎年増大傾向にあり米国よりも存在感大
▼日本における対中輸出・輸入品目の推移に見られる産業空洞化
■政府・エレクトロニクス産業界の考える「国際競争力向上のための方策」
■中国の輸出競争力の背景には「人民元安」があったが早晩切り上がる
≪参考≫膨大な外為資金運用による外需下支え(内需向け資金不足)
≪参考≫為替レートのあるべき調整と現状
■“政治覇権国・金融帝国”化とグローバル構造下における投資と消費のメカニズム
▼なぜ、今後はやはり「中国」なのか?


【2】経済も浮揚もせず国際競争力も落ちる要因・課題

■経済成長(景気回復)のメカニズム
▼「年次改革要望書」とは何か?
▼『年次改革要望書』に見るオバマ政権の意志
≪参考≫「CHANGE」?されたオバマ政権の主要閣僚・顧問らの顔ぶれ
■内外主要ファンドの一覧
▼「ファンドの貪欲」
≪参考≫外国人投資家の売買行為により日経平均株価は十分影響を受ける
■金融ビッグバンによる資金流出(日本経済に使われなかったマネー)


【3】抜本的な解決策としての現状再認識

■信用創造量と名目GDP伸び率の関係
≪参考≫日米の金融政策比較
■米ダウ平均株価の長期上昇トレンドのなか最近の株価下落はどこまで進むのか?
▼クレジットデリバティブのメカニズムと証券レバレッジによる新型の信用創造
■巨大複合金融機関LCFIとのその役割とスキーム(Ponzi scheme)
▼世界の銀行の総資産の大きさに見る世界覇権(金融経済)の動き
≪参考≫世界の巨大銀行(25行)の2009年の総資産
▼驚くべき最近の米国連邦準備銀行(FRB)の資産推移!
≪参考≫米GDPに占めるFRB総資産の急増ぶりに見る国家破綻への兆し
≪参考≫国家破産の方法(John Maynard Keynes)


【4】経済と情報通信産業を簡単に浮揚させるための方策

■主要国GDP比較に見る日本の経済成長の低迷さは異様
■部門別の資金過不足推移と日本経済の低迷と水準維持のメカニズム

【第1の方法:国債発行】世界のGDPに占める日本の存在感と財政出動
■日本経済に「デフレギャップ」は殆ど存在しない!?
≪参考≫GNPギャップ(デフレギャップ)の定義
■真のデフレギャップの規模
■GDP=「乗数効果」×「有効需要支出」ゆえデフレ下では「社会インフラ投資」が有効
≪参考≫「日経NEEDS」モデルによる大規模な財政拡大シミュレーション
≪参考≫債務残高の対GDP比による国際比較の誤解
≪参考≫日本の新規財源債発行額(年間)とその残高および長期金利の推移
≪参考≫「税収の対GDP弾性値」は大きいため借金返済ペースの方が速い

【第2の方法:日銀の国債直接引受】日銀からの国庫納付金を通じた実質的な無利子国債発行による財源調達
▼危機下で学ぶべき高橋是清の教訓:財政危機の「出口」戦略描け
≪参考≫両大戦間期の日本における経済成長率とインフレ率

【第3の方法:政府紙幣発行】即効性のある景気対策と年率10%の経済成長
▼スティグリッツによる「政府紙幣」発行の提案
■総務省「デジタル日本創生プロジェクト(ICT鳩山プラン)」骨子
▼デフレギャップ(真の財源)利用した経済対策と劇的な効果
≪参考≫「グローバル・トップワン」が本当に必要か?
■「ミクロ」に固執し「マクロ」の視点を欠いた日本の不思議
▼ ICT産業が採るべき未来の発展パターンと「飛躍の10年」
■将来の基幹産業(サービス群)を生みだすPF層やNW層への投資
■今後の需要喚起が期待されるのは「社会ニーズ」を満たす分野


≪付属≫地球温暖化問題の核心

≪参考≫CO2とCH4濃度と気温変化
≪参考≫エルニーニョとCO2濃度の変化の関係
▼地球温暖化の真因は太陽の黒点活動
▼温暖化へのCO2影響度は僅か(むしろ雲=水蒸気が主因)
▼気温は過去100年間以上(CO2増加の前から)上昇基調にある
▼国連組織IPCCのこれまでの動き

=====≪unquote≫

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