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2007年10月 8日 (月)

デフレ下の販売奨励金廃止で携帯メーカーは敵対買収される

20071008  KDDIの今回の携帯電話料金に関する新プランが注目を集めているようです。写真は、KDDI 取締役執行役員常務 コンシューマ事業統轄本部長の高橋誠氏〔撮影:ITmedia〕。
 先週は、この件でも、テレビ、新聞、雑誌の取材がありました。

 そこで私なりの考え「デフレ下の販売奨励金廃止で携帯端末メーカーは敵対買収される」を、この10/8祝日にまとめました。

 まずは『NIKKEI NET(BizPlus)【⇒オリジナル版はここに寄稿したいと思います。以下、見出しを中心に、その一部のみ示したいと思います。(特に見出しについては、変更される可能性大だと思います。) 
 後日、上の下線部をクリックすることで、NIKKEI NETのページにリンクするようにしておきたいと思います。(⇒上記の下線部2箇所にリンクを貼っておきました。10/16火曜)

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デフレ下の販売奨励金廃止で携帯メーカーは敵対買収される(2007/10/08)
                                 〔8,185文字〕
 今月(2007年10月)初旬、KDDIが「通話料安く」かつ「端末高い」新料金の体系を発表し、世間の注目を集めている。今回の発表では、消費者やメーカーを両にらみするかたちで、さまざまな配慮が見られる。
 しかしながら、今般の携帯電話会社の行動とその背景になっている規制当局の政策が、最悪のシナリオに結びつく可能性もある。またこのシナリオをいかに回避するか。このことを簡単に指摘しておきたい。

◆携帯端末メーカーの最悪のシナリオ

 最悪のシナリオとは、日本の技術の粋を集めた携帯端末メーカー11社のうち4~5社程度が敵対的買収の対象となり、技術流出につながったり、市場の再編(携帯事業部門の売却)・リストラを通じ失業を生み出すことで、一層デフレ経済を固定化したりしかねない危険な状況を指す。

(略、以下見出しのみ)

◆KDDIの新プランはよく配慮されたものだが・・・
◆精緻な経済システムへの些細な変更がデフレスパイラルを拡大
◆5~10%の市場規模縮小で携帯端末メーカー数社の事業継続は困難に
◆携帯端末メーカー11社は本当に多いのか?
◆日本の携帯端末メーカーに競争力が無いと喧伝するのは景気の舵取り失敗と同義
◆市場規模の問題もマクロ経済という大海の流れに起因
◆市場構造の無闇な変更で敵対的買収に直面することにも

(恐らく、この上まではNIKKEI NETに掲載されるものと思われます。)

(ここから下は、紙面の都合およびやや専門的になりますので、このBlogのみで公開したいと思います。)
◆公共政策系大学院の修士論文を題材にKDDIの新料金プランの意味を考える
◆本当に社会的便益はプラスになるか?
◆費用便益分析アプローチの限界
◆マクロ経済管理の要諦と経済成長の原理原則

(略)
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 このような感じです。どうも私が取り上げると、今回のようなテーマであっても、必ずマクロ経済にまで話が及びます。しかし、とても大事なことですので、この点は今後もこだわって行きたいと思います。

 10/5(金)には、KDDIの高橋誠氏が、「総務省に言われて始めるわけではない」として、新プランを説明しています。

≪転載始め≫
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■「総務省に言われて始めるわけではない」──au買い方セレクトに込めたKDDI高橋氏の意図
(園部修、ITmedia、2007年10月05日)

 KDDIが「新しい携帯の買い方の提案」だとする「au買い方セレクト」は、ユーザーが購入時に初期費用を安くするか、毎月の利用料金を安くするかを選べる新しい端末の販売方法だ。KDDIの高橋誠氏は「以前から用意していたもの」だと胸を張る。
(略)

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≪転載終わり≫

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3.情報通信・メディア・ハイテク産業」カテゴリの記事

コメント

 私は総務省のモバイルビジネス研究会の意見について大いに疑問をもっています。モバイルビジネス研究会の報告内容は簡単にいえばふたつ。

 ひとつは日本の端末メーカーの国際競争力が落ちたのは通信キャリアが販売奨励金を出して保護してしまったこととキャリアの言いなりだったことによるから販売奨励金を無くして(あるいは減らして)競争力を高めようという提言。

 もうひとつは長く端末を使っている人は 短期で販売奨励金を利用して端末を買い換える人に較べて損をしていることになる(負担している)ので 販売奨励金を無くして通信料と端末見合いのコストを明示することによって通信料を下げようという提言であると思う。

 確かに欧米に比較して2-3倍といわれる通信料を下げるようにすることは必要だと思うし大賛成である。
 しかしこれは販売奨励金だけの問題か疑問である 総務省の通信行政 新規参入の政策の問題もあるような気がしてならない。

 一つ目のメーカー保護政策については 完全に時代おくれの感がする。

 富国強兵の名残りのような昭和の時代の 官民一体でメーカーを育成して輸出産業にしていたあの頃のようだ。

 IBMはもうすでに中国のレノボーになっている時代にハードウェアだけを日の丸ニッポンで育成しようとしているのはIT時代の市場環境、競争環境を完全に誤認しているのではないか?と思ってしまう。

 もちろんメーカーが世界で頑張って欲しいという気持ちは強くもっている。しかしGOOGLEがトヨタの時価総額を抜く時代における日本の歩むべき。道は端末メーカーの育成なのだろうか?

 寧ろ日本が誇るケータイの本当のすごさはその組み込み系のソフトウェア技術(小さいものを作る日本のお家芸だと思う)やビジネスモデルであって、ハードとしての端末も世界に比肩してすばらしいもののちょっと観点が、ずれているといわざるを得ないのではないか?

 販売奨励金の是非は孫さんのいうとおりクルマを買うのにローンで買おうがキャッシュで買おうがそんなの関係ない!という自由論に賛成だが、正しい情報(販売奨励金見合いと通信料にわける)はユーザーとしての権利として提供すべきと思われる。

 今国際競争力を考えるときに本当にモバイルビジネスで議論すべきは GOOGLEに勝てるような企業 ミドルウェアの企業の育成でありそこが日本が一番進んでいる分野でもあるのに誰も何も言わないのはなぜだろうか?

 販売奨励金がなくなると買い替え時期が長くなり今まで世界の最先端を走ってきた、日本のモバイル業界の強さのひとつであるミドルウェア会社の弱体化が起きる危険がある。 

 2年経てばほとんどの端末が切り替わるので新しいサービスが
普及しまた更に次のサービスが生まれる土壌があったのだが、それが揺らぐ可能性が高い 必然ミドルウェアの組み込み系会社の収益は悪化し今度は新しい研究開発が少なくなり負のスパイラルになっていく危険が極めて高い。

 もちろん不要な機能も多いというご指摘もあるのも事実だがそもそも新しいサービスが出てこなくなり普及に時間がかかるようになることは日本のモバイルビジネスの崩壊につながる危険があることをこの研究会は見抜いていないといわざるを得ないのではないか?

 販売奨励金廃止は一面では賛成だがこうしたもっと長期のビジョンをもった、あるいは理解した人間が議論しないとアメリカのように10年後はモバイル後進国になってしまっているかもしれないと危惧している。

 でも本当に日本の産業構造はどんどん変化しているのにもかかわらずメーカーメーカーというのはいかにも時代が古いと思います。
 販売奨励金がなくなって一番損するのは実はメーカーである可能が高いと思っているのも事実です。

投稿: NS | 2007年10月17日 (水) 23時21分

日本は絶対に製造業で生きていかなければならないのですか?携帯メーカーはほぼ日本だけでしか売り上げておりません。はっきり申しますと、11社も要りません。何故、世界に出て行かないのか。それが不思議です。赤字だから撤退する?もう、ビジネスを止めた方が得策だと思いますね。

投稿: Shin | 2007年10月18日 (木) 03時45分

 私は総務省の方針に賛成です。 

 新保さんがおっしゃる"生態系"は大多数の携帯ユーザーの不利益の上に成り立っているのではないでしょうか? ここが僕は不満です。 

 今のケータイには様々な機能がついていますが、そのすべてが多くの人にとって意義あるものであるとは思いません。 たとえば、プッシュトークってつかったことあります? メーカーや携帯会社の都合で不必要な機能を消費者に押し付けているともいえると思います。

 国内メーカーの保護は必要と思いますが、そのための犠牲を消費者に強いるやりかたは、公正ではないと思いますし、これまでの枠組みの中で日本のメーカーの競争力が強化されていたかと思うと疑問です。

 これまでは、携帯会社の意向でユーザー無視のケータイが作られていた面もあったでしょうが、今後はユーザーの視点に立ったケータイの作成をメーカーの人にお願いしたいと思います。

投稿: | 2007年10月23日 (火) 23時49分

 携帯ユーザーの不利益の上に成り立っているから総務省の案に賛成だと言う人がいる。

 だが、その内情を良く知っているのか。
 総務省の研究会には1社たりともキャリアが会に入っていない。

 それに、長期だろうが短期だろうがユーザーが買いたいときに1円や安価で携帯電話が買えるという今のシステムを壊してしまい、結果として市場規模の縮小が起こり、敵対的買収の結果日本の積み上げてきたインフラが全て外資に握られるというようなことがあれば、とんでもないマイナスをもたらす。

 そのことを考えずに、目先のいくらかの携帯電話の料金が安くなることに注目して、結果として中長期で携帯業界がどうなるのかを考えなくて良いのか!と私は問いたい。

 ドコモが十数年かけてきたインフラを、外資に取られてしまってよいのか。携帯電話は国会議員や官僚も多く使う。その提供元がアメリカやその他の国の経営傘下にあることの危険性についても論じなければならないだろう。

 通信インフラとは国力の一部なのだ。

投稿: 某記者 | 2007年10月27日 (土) 18時44分

私はアナクロ人間。携帯の囲い込みビジネスモデルが気に入らなくて、携帯ではネット契約せず、Zaurusでモバイル接続している。少々不便だが、定額2000円でつなぎ放題というコストパフォーマンスには勝てない。というか、正直、2000円でも高いと思っている。携帯ビジネスは、本当に殿様商売。
こんな私だから、販売奨励金廃止なんて甘ぬるくて、とっととSIMロック解除へと進んで欲しいと心底願っている。
NHKを見ていたら、海外取引が盛んな企業は売り上げを伸ばす反面、国内市場に留まっている企業の売り上げは落ちている、という二極化現象を報じていた。少子高齢化であっても、目が肥え、可処分所得もある消費者を抱える国内市場が重要であることに変わりはないが、海外で揉まれない企業に成長が望めないのも事実と思う。携帯メーカーも、国内の保護政策に安住することなく、海外での成功を目指すべきだろう。何も、携帯という端末にこだわり必要はない。携帯で養った技術力で、新しい、わくわくするような製品を作れば良い。ネットから隔離された社会なんて、有り得ないのだから。

投稿: 怪盗アンデス | 2008年1月13日 (日) 18時15分

私はアナクロ人間。携帯の囲い込みビジネスモデルが気に入らなくて、携帯ではネット契約せず、Zaurusでモバイル接続している。少々不便だが、定額2000円でつなぎ放題というコストパフォーマンスには勝てない。というか、正直、2000円でも高いと思っている。携帯ビジネスは、本当に殿様商売。
こんな私だから、販売奨励金廃止なんて甘ぬるくて、とっととSIMロック解除へと進んで欲しいと心底願っている。
NHKを見ていたら、海外取引が盛んな企業は売り上げを伸ばす反面、国内市場に留まっている企業の売り上げは落ちている、という二極化現象を報じていた。少子高齢化であっても、目が肥え、可処分所得もある消費者を抱える国内市場が重要であることに変わりはないが、海外で揉まれない企業に成長が望めないのも事実と思う。携帯メーカーも、国内の保護政策に安住することなく、海外での成功を目指すべきだろう。何も、携帯という端末にこだわり必要はない。携帯で養った技術力で、新しい、わくわくするような製品を作れば良い。ネットから隔離された社会なんて、有り得ないのだから。

投稿: 怪盗アンデス | 2008年1月13日 (日) 18時17分

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